03747-140723 リコー「GR」のshio流設定を解説します
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桐朋中学高校と慶應義塾大学の先輩が、リコー「GR」を購入しました。
shio流の設定を教えてほしいとおっしゃるので、いつものビストロ「ゴブラン」にて、お料理を一緒に撮影しつつお食事しながら、諸設定。 https://www.flickr.com/photos/shio/14718983266 https://farm3.staticflickr.com/2916/14718983266_ee541b51e5_z.jpg
最初にファームウェアを最新のver. 4.00にアップデイト。
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shio流の設定は、できうる限りカメラ任せの全自動で撮影できることを目指しています。撮りたいときにすぐ撮れるのが理想。撮影直前には各種設定の調整をできるだけしないで全自動で適正値にセットされるのが理想。その理想に最も近いカメラがGRであり、shio設定です。
せっかく先輩に説明したので、要点を書いておきましょう。
なお、「GR Digital III」そして「GR Digital IV」のshio流設定については以下の記事に書いております。
「GR Digital III」のshio流設定
「GR Digital IV」のshio流設定
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それでは現行モデル「GR」のshio流設定を解説します。各部の名称は下記のサイトを参照してください。
撮影モードの基本はAvモード(絞り優先自動露出モード)。絞りは開放のF2.8。ほとんどの撮影をその設定のまま行っています。一方、仕事で撮影するときは露出を一定にするためにMモードが多いです。
なお下記のような設定を行っても、他人にカメラを貸して撮影してもらう場合は、モードダイヤルを緑色のカメラマークにあわせれば、完全な全自動モードになります。
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### 撮影設定
+ 【フォーカス】常時ピンポイントAFです。撮影したい被写体に画面中央のフォーカス枠を向け、シャッターボタンを半押ししてAF(オートフォーカス)を作動させ、フォーカス枠がグリーンになったらピントが合った証拠。シャッターボタンは半押ししたまま、カメラの向きを変えて、写したい絵にしてから、シャッターボタンをそぉーっと押し込んで撮影します。
+ 【スナップ時フォーカス距離】基本的に1m。次の「フルプレス スナップ」がONになっている状態で、シャッターボタンを半押ししないで一気に下まで押し込んだときに、AFせずにピントが固定される距離です。とっさにカメラを向けてシャッターを押し込んでもピントが奥に抜けてしまわず、ちゃんと手前にピントが合うようにするための機能です。公園などで子どもと一緒に走り回りながら撮影するときなどに最適。なおこの設定は、MENUを表示していない状態(撮影可能状態)のときに、マクロボタン(チューリップマークのボタン)を押しながらアップダウンダイヤル(シャッターボタンの前にあるダイヤル)を回すことでも変更できます。
+ 【フルプレス スナップ】常にON。理由は上述のとおり。いつなんどきとっさに撮影する情景に遭遇するかわかりませんから。
+ 【測光】マルチ。GRで��マルチ以外は使う機会がありません。GRは背面モニターの明るさが、実際に撮影される明るさに忠実なので、測光方式を変えるより、マルチで測光しておいて、モニターを見ながら必要に応じて露出補正する方が早いです。露出を固定したい場合は、撮影モードを「Mモード」にすればよし。
+ 【撮影画像フォーマット】RAW+(3:2)。いつもRAWとJPEG(L)を同時記録しています。GRのJPEGは特に高感度撮影したときにとてもキレイです。先輩のGRはRAWは不要だとのことなので、「L」に設定しました。たしかに一般的には「L」だけ取得すれば十分だと思います。アスペクト比は基本的に常時3:2ですが、ときどき気分で1:1にすることもあります。
+ 【エフェクト】普段はOFF。必要に応じて使用するときは、ADJ.レバーから選択します。主として「ハイコントラスト白黒」が好きです。
+ 【画像設定】スタンダード。変更することなし。
+ 【クロップ】普段はOFF。ただし、この機能をEffectボタンに設定してあり、Effectボタンを使って35mmモード、47mmモードに変更して撮影することがあります。
+ 【日付入れ撮影】OFF。使う機会は皆無。
+ 【連写】OFF。これも使う機会は皆無。写真は瞬間を一発で撮影するのであって、連写機能を使う機会はありません。一眼レフなど他のカメラでも同じです。shioの撮影では連写は一切していません。
+ 【オートブラケット】OFF。露出(明るさ)をちょっとずつずらした写真を複数連続的に撮影する機能です。絶対に使いません。一眼レフなどほかのカメラも含めて一度も使ったことない。写真の色味とか明るさにおいて、露出は本質的、決定的な要素ですから、撮影時に自分で決めて、その露出で撮影します。
+ 【多重露光撮影】
+ 【インターバル撮影】
+ 【インターバル合成】
+ 【カスタムセルフ】2枚5秒
+ 【ホワイトバランス】基本的には「マルチパターンAUTO」。晴天時には「屋外」にセットすることがあります。MENUを使わなくても、撮影可能状態で「WB」ボタンを押せば、ホワイトバランスを設定できますので、このMENU項目を使う機会はありません。
+ 【ISO感度】AUTO-HI(その詳細は下記別項目で設定します)
+ 【NR】AUTO
+ 【露出補正】0.0。以前の機種「GR DIGITAL 4」までは「-0.7」を基本としていましたが、GRでは0.0を基本としています。とはいえ、撮影時、背面右上の「+-ボタン」で露出補正しますので、このMENU項目を使う機会はありません。
+ 【NDフィルター】OFF
+ 【ダイナミックレンジ補正】OFF
+ 【長秒時ノイズ低減】ON
+ 【絞り自動シフト】ON。これが「Avモード・F2.8」に常時設定したまま撮影できるキーポイントです。非常に明るい場所で、シャッタースピードを最高に速くしても明るすぎてしまう状況では、カメラが自動的に絞りを絞って適正露出に調整してくれます。こんなことまで自動でやってくれるGR、すばらしい!!
+ 【フラッシュ調光補正】0.0
+ 【フラッシュマニュアル発光量】1/2
+ 【フラッシュシンクロ設定】後幕。シャッターが開いた直後にフラッシュが光るのが「先幕」、シャッターが閉じる直前に光るのが「後幕」です。夜、集合写真などを撮影する場合、写される人はフラッシュが光ったらそれで撮影は終った、と考えて動きます。夜は暗いですから、一般的にシャッターが開いている時間は長く(シャッタースピードが遅く)なります。その場合、もし先幕に設定していると、光った後にもシャッターは開いていて撮影は継続していますが、被写体の人はもう撮影が終わったと思って動いてしまうため、被写体ブレが生じます。後幕に設定してあると、光った直後にシャッターが閉じるため、写される人が動いたときにはもう撮影は終了していて、被写体ブレが写る可能性が減るのです。
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### キーカスタム設定
+ (マイセッティングはまったく使っておりません)
+ 【ADJ.レバー設定】
- 設定1:ISO
- 設定2:アスペクト比
- 設定3:フォーカス
- 設定4:測光
- 設定5:エフェクト
+ 【ADJ.ISOダイレクト変更】OFF
+ 【M/TAvモード ダイヤル設定】設定2
+ 【再生モード ダイヤル設定】設定1
+ 【Fn1ボタン設定】AF/MF。シャッターボタンを半押ししてからFn1を押せば、その距離でピントを固定できます。またAFで撮影した後にFn1を押すことによっても、同様にピントが固定され、同じピント位置のまま複数枚撮影することができます。もう一度Fn1ボタンを押せばまたAFモードに戻ります。
+ 【Fn2ボタン設定】セルフタイマー。以前はこれに別の機能を割り当てていたこともありましたが、たま〜〜にセルフタイマーを使いたいときにセルフタイマーにセットする方法が見つけられず困った経験をしたので、いまはセルフタイマーに戻しています。
+ 【エフェクトボタン設定】28/35/47mm。従来の「GR Digital IV」等と比べて、最短撮影距離が長くなったGRですが、この35mm、47mmクロップを使うとある程度被写体に寄れます。料理を撮影するときなど、47mmにセットします。その変更をワンタッチでできるようにするため、GR本体左側にある「エフェクトボタン」にこれを割り当てています。
+ 【AEL/AFL設定】AFL。背面の「AFボタン」を押してAF(オートフォーカス)をロックするための設定。「AFボタン」の左脇にある「AFファンクション切り替えレバー」は「AEL AFL」側にしておきます。撮影時、シャッターボタンを半押しするのではなく、この「AFボタン」を押してAFを作動させ、ピントを固定します。その状態だとシャッターボタンを何度でも押して、同じ距離の被写体を何枚でも撮影できます。ピントが固定されていますから、1枚ごとにAFが作動しないため、シャッターボタンを押した瞬間にタイムラグなく撮影できるのです。ポートレイトを撮影するときに重宝です。「AEL/AFLボタン」をもう一度押すと、ピントの固定が解除されます。
+ 【C-AF連写設定】OFF。連写は使いません。
+ 【AEL/AFL ロック維持設定】ON。これがロックできるからこそ、2つ上で解説したAFボタンが生きます。コンパクトカメラなのに一眼レフと同じ操作性が得られます。
+ 【Mモード ワンプッシュ動作】絞り優先。この機能こそ、一眼レフなどの他のカメラよりGRが優れている重要なポイント。たぶん世界最高のMモードです。撮影モードをMモードにした場合に、「+ボタン」または「-ボタン」をワンプッシュするだけで、カメラが判断する適正露出に一発でセットしてくれる機能です。その際、設定してある絞りを優先してシャッタースピードの方を調整してくれるのがこの設定。GRでいつもこれを使っていると、一眼レフ(などの他のカメラ)でMモードにしたときの操作が、非常にまどろっこしく感じます。
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### セットアップ
+ 【ファイル名変更】GR
+ 【フォルダ名設定】撮影日
+ 【カード連続No.】ON
+ 【著作権情報】Kazuhiro Shiozawa, 2014
+ 【画像モニター輝度調節】AUTO
+ 【操作音】シャッター音
+ 【操作音音量設定】×(無音)
+ 【オートパワーオフ】5分
+ 【スリープ】3分
+ 【画像モニター節電】ON
+ 【電源ボタンランプ】ON
+ 【ISO感度ステップ設定】1/3EV
+ 【ISO AUTO-HI設定】8000, 1/60。これもGRが優れているポイント。撮影状況が暗くなったとき、シャッタースピードの下限がセットした1/60秒を下回らないように、ISO感度を上げていき、ISO8000まで上げてもまだ暗いときにはシャッタースピードを1/60秒より遅くしていく機能。「絞り自動シフト」とこの設定があるから、GRは、どんな明るさの状況でも全自動のまま、適正露出で撮影することができるのです。
+ 【NDフィルター設定】MANUAL
+ 【AF補助光】OFF。暗い場所でAFをアシストするためにグリーンのライトが光ります。確かにAFの補助にはなるのですが、グリーンのライトが光るのが好ましくないので、shioはOFFにしています。
+ 【AFモード】高速
+ 【水準器設定】水平+アオリ
+ 【コンバージョンレンズ】OFF
+ 【色空間】sRGB
+ 【周辺光量】オリジナル。普通は「ノーマル」でもいいのですが、shioは周辺光量落ちを楽しみたいので、オリジナルにしています。
+ 【画像確認時間】0.5秒
+ 【グリッドガイド表示設定】9分割(ただし使うことはない)
+ 【情報表示モード】OFF
+ 【Fnボタン設定表示】OFF
+ 【縦横自動回転再生】ON
+ 【白とび警告】OFF
+ 【ワンプッシュ拡大表示倍率】8倍
+ 【ターゲット位置拡大再生】ON
+ 【再生順序設定】撮影日時
+ 【再生アニメーション】OFF。写真の再生時、アニメーションがなくなるので、順に撮影した写真同士を比較しやすくなります。
+ 【Language/言語】日本語
+ 【ビデオ方式】NTSC
+ 【HDMI出力】AUTO
+ 【メニューカーソル位置保持】ON
以上です。
この内容に関してもしご質問があれば、Facebookかtwitterでお寄せください。必要に応じて、このリストに追記いたします。
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